自由人


高橋歩
という自由人がいる。
彼の著書を読んだことは無い。


LOVE&FREE


今日うちの学校で彼の講演があった。
たまたま学校に行ったので、聞いてきた。


大学中退して、20歳で借金してBERを始めて
3年後、すべてを人に譲って出版社を始めて
また3年後、結婚相手と世界一周に旅立って。


彼の人生は自由気ままに見える。
すごいきらきらしている。
すごいと思う。


やりたいことをやりたいようにやる
うまくいくまでやり続ける


彼は自分がしてきたことをさらりと語る。
だからなんとなく自由にやって成功した、
そんな風に見えてしまうけど。


彼は苦労を語らないだけな気がする。
語らない、というか、彼は彼がしてきたことを
苦労だと思っていないからなんだろうな。
だからさらりとこなしたように語るのだと思う。
だけど。


彼がやりたいことをする為にしてきたたくさんの努力は
本人はそんな風にとらえてないと思うけど
たぶん、客観的に見ると苦労だと思う。
で、その部分を良く見ないまま、楽しそう、って
下手な勘違いをして、中途半端に彼を真似てしまう
中途半端な自由人が日本には多そうだなって思った。
だって日本は無駄に豊かだから。


別に高橋さんの生き方を否定する気はさらさらない。
高橋さんの生き方は、普通に格好良いと思う。
きっと多くの大人たちは彼を侮蔑しただろうけど
自分が良いと思うものをし続けてここまできたのだ、
その精神力はすごいと思うし、世の中への影響も計り知れない。
しかも彼はどんな人のことも軽蔑しない。
サラリーマンをバカにするわけでもないし
フリーターをバカにするわけでもないし
自分がやりたいことやって生きれているんだったら
何だっていいじゃん、って感じだった。
すべてを受け入れ、認めてくれる。


ただね、これは自由人としての成功例のほんのひとつであって、
しかも彼は楽しく生きる為に最大限努力をしているなわけで。
継続する、実力のある人なのだ。
うまくいくまでやれば失敗なんてしない、
だけど、ただやり続けるということが、いかに大変なことか。
成功した人の陰に隠れて見えない無数の人たちがいて
それを見据えた上でやらなきゃ、
だれもがやりたいことをやりたいようにやる社会なんて
ただの無法地帯じゃないか


なんとなく、フリーター
なんとなく、ニート
なじめないから、引きこもり
金もないから、独身


そんなんじゃ、どこまでいっても
FREEな気はするけどLOVEは得られないんじゃないかな、
手に入れたものが自由かどうかも怪しいところだ。
まあ、自由にやりきれてもいなくて
そのうえ愛も手に入れられない私がどうこういってもしょうがないけどさ。


豊かな日本において、
大半の大人が、子供を大学に行かせさえしなければ
誰でも世界一周くらいできる(金銭的にね)
という事実がなんかものすごくどーんと胸に響いた。


それくらいの金をかけて頂いたわけです。








来春卒業するこの大学時代に
私が手に入れたものは何でしょうか。