気球に乗って

小学生のとき、結構好きだった歌を思い出した。
気球に乗ってどこまでも
気球に乗ってどこまでいこう、
宇宙をはるか星座の世界までいってしまうのだけれど
音程のせいか曲調のせいか
なんかもの悲しい。


だって気球じゃ、どこまでもいけないもの。


気球クラブ、その後


園子温監督作品ということで
すごく観たくて観たくて、でも劇場で観そびれた。
新作でレンタルしてきて
結局ぎりぎりになって観たので、しかも途中で
ちょっと眠くなってしまって惜しいことをした。


青春のけだるい感じ、
なんとなくだらだらとつるんでしまう感じ
そういうだらしない時代をみんな持って生きていて
その上みんな、なんとなくそういう時代を捨てきれないのだろう。


映画の中では、気球クラブを、解散していた。
それってけっこううらやましいことのように感じてしまった。


青春は、輝きは、戻らない、
そのくだらない青春時代に、
しがみついて生きるなんてみっともない。
映画のように、きっぱり過去と決別して
新しく生きられたらどんなに楽だろう、
だけど実際はみんな過去と一緒に
新しい日々を生きて行かなくてはいけない。


気球で飛べる空って、
飛行機よりも低くて
パラグライダーよりも、穏やかで
カゴに守られていて、
なんだか緩い、そんな感じ。
空に近づきたくて、気球に乗っても、
きっと空は遥か遠くにあるんだろう、そうだろう。


気球と空の距離と等しいくらいの切ない映画だったと思う。


だけどちょっと寝てしまったので、DVDを買おうと思う。