そんなバナナ


という、くだらないフレーズが頭をよぎったのには
それなりに理由があるのです。


車内にバナナの皮が落ちている


思わず我が目を疑う。
バナナの皮といえば、滑って転ぶの代名詞だが
ほんとに落ちているのを見る機会は稀である。
ここはマリオカートのコースに指定されているのか?
だれかが車内でバナナをもさもさ食べて
そこに皮を捨てていったのかと思うと、
相当奇妙な様子が頭に浮かぶ。
私は車内でもさもさバナナを食べる人になど遭遇したくない!
それはもはや人間ではなく、ゴリラか何かではないか。


せっかくバナナの皮が落ちているのだから、誰かそれに滑って転べばいいのに


と、ついつい思ってしまうのは人間の性ってもんでしょう。
決定的瞬間を見逃さないように食い入るようにバナナの皮を見つめる。
ま、しかしながら
現実はそうそううまくはいかないものです。
しばらくすると車内のゴミを回収していた駅員の手によって
きれいに片づけられてしまいました。
ああ、見たい!
バナナの皮で滑って転ぶ人を!