問答えんぴつ


シュテファンバルケンホールを観てきた。
東京オペラシティ
http://www.operacity.jp/ag/exh66/index.html


ふっふっふっ
ダメだ、にやけちゃう。
大体、入場券からしてかわいすぎるぜ全く。


点線が入っていて、
折り曲げると
はいこの通り。

彫刻という三次元の世界をこんな入場券という
小さな紙切れでも表現していてかわいい。
どの作品も、すごく荒く彫ってあって、
なんかぬくもりにあふれている。
もちろん木の彫刻で、やすりでちゃんと磨いて
ツルツルにしてあるような作品にも
丸みとかそういった温かさはあるのだけど、
荒削りなのになんとなく温もりがある。荒いからこそ、木、そのも
のの温かさがあふれている感じ。


これらの作品が好きな理由は、彼の使う色も大きいと思う。
どの作品でも彩度は高いのだけど明度の高くない、少しくすんだ、
というか落ち着いた色。天気で言えば曇りの色。
でも、私の心がこんなにも踊っているのは
何よりもモチーフの温かさだろう。
大体チケットに使われているエレファントマンなんて、反則じゃないのか?
ああ、愛らしい、かわいい、だけど飄々と立っている。
素朴な顔をしている。荒削りだからこそ、
変にキャラクターじみていなくて、かわいらし過ぎず、
ぬくもりと愛嬌を振りまいている。


作品の多くを占めている、黒いパンツに白いシャツの男。

バルケンホールはかつてそれを、
「誰でもなく、誰でもありうる」という意味で
「Mr. Everyman(ミスター・エヴリマン)」と呼びました。

まじうけるわ。
作品のモチーフの誰しもがたいした表情を持たないで立っている。
怒っているわけでも笑っているわけでもなく、
だけど温もりだけを備えて立っている。
確かに誰でもあって、誰でもない感じが漂っている。
会場には様々な大きさのエヴリマンが
至る所に点在している。


全ての作品に心を奪われたけれど、
一番笑ったのは、問答えんぴつ*1があったこと。
あれはどう考えても問答えんぴつだよ。
作者の意図ではないだろうけど、その後ろの宇宙的な背景といい、
オカメちゃんの育てた問答えんぴつだと思う。
まあ、見た人だけのお楽しみですね。


こんなにワクワクしながら作品を見たのは初めてかもしれない。
一つ一つの作品に愛着が湧いてしまった。
時間があったらもう一回ぐらい観に行きたいと思った。