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三軒茶屋へ。

ドラマ・リーディング(26)
宮沢章夫 作・演出 
現代能楽集III「鵺/NUE」
http://u-ench.com/

リーディング講演ということで
役者は台本を持つ。
舞台は簡素で
でも思ったよりも分かりやすかった。
トランジットルーム
何にも属していない空間
過去と未来の挟間


NUEヌエという言葉の響きから
この作品を選んだということだが
もともとの能の話を全く知らないので
意図している話の構造が読み込めない。
引用の戯曲も分からない。
なんとなく、ここは引用だろうというのはわかるけど
そこを引用したいとはいったいなんなんだ
難しく考えると分からないので
とりあえず分かるところだけ
分かった気になって見ていた。


演劇というものが
なんだか小難しく見えてしまうのは
なんとなく演劇を知ったふうな人たちが
もっともらしい批評をしているからで
どうも今ひとつ
そういった文化を受け入れにくいところがある。
歴史とか演出とか文化とか
何もバックグラウンドのない人が何かを語ることを
誰も許してくれないような世界観。
映画や小説のように、誰もが簡単に手にしてもいいはずなのに
知らない無知なものを
排除しようとしているよう、
それはたぶん勝手な思い込みの部分もあると思うけど
でも、全てが思い込みのせいとも言い切れない。


本講演は11月なので、これがどのように変化していくのか
とても興味深いし、
今年こそ、早稲田に潜り込んで
宮沢さんの講義を聴きたい。