おにぎり1


映画を見に電車で新宿3丁目へ向かう。
京王線で座っていると思わぬ物が視界に飛び込んでくる。



おにぎり(手作り、特大サイズ)


電車でこんな物落とすなよな。
あ、おにぎりだ!と思ってもひとりなので、
この異様な感動を誰とも共有できないもどかしさ。


「あれおにぎりですよね?」
「そうだね、おにぎりだね」
「しかし誰が落としたんでしょうね」
「結構大きいからきっと食べ盛りの学生だよね」
「ああ、もうすぐ12時だし、きっとおなかすかしているだろうね」
「かわいそうだけど自業自得ですよね」


などど隣の人と会話が弾むわけもなく、
とりあえず写メールをとって友人に送信。
すると「おにぎりが食べたくなった」という返信が来た。
落ちているおみぎり見ておにぎり食べたくなるってどういうことだよ。
よほどおなかがすいていたのだろう。