モーターサイクル


恋愛経験値が低すぎるだけなのだろうか。
気持ちが入り込めなかっただけなのだろうか。


今日は横浜赤レンガ倉庫へ演劇を観に。
モーターサイクル・ドン・キホーテ
宮沢さんの作品を観るのは、リーディング講演も含めて4回目。
富士日記2を覗きに行き過ぎているせいで
あまり新鮮な期待感を持ち合わせないまま今日を迎えた。


シェイクスピアの失われた戯曲「カルデーニオ」をもとにしたお話。
舞台は横浜の鶴見区にあるバイク屋
シェイクスピアに関して何ら知識のない私でも
すんなりと受け入れられる内容だった。
まあ現代劇にしているのだからあたりまえだが。


うん、まあ、おもしろかった。
でも、完全に入りこめたわけではなかった。
なんというか、台詞と台詞の「間」の部分で
いつしか自分の意識が違うところに飛んでしまって
気がついたら周りの観客が泣いていて、えっ!?って思った。
自分はいつの間にか全然違うことを考えていたのだと思うのだけど、
泣くほどの台詞を言っていたかな、と、なんだかさらに劇から意識が離れてしまって
慌てて意識を舞台に集中させなきゃ!と思うも、気持ち入らず。
もちろんそこで泣けなかったからといってダメなわけじゃないんだけど
泣いた人と同じ感性を持ち合わせているわけじゃないし。
ただ、そんな大事な台詞のところで全然違うことを考えてしまった自分に腹が立った。
そして、舞台で演じている方々になんだか申し訳なく思った。
ってか、駆け引きとか全然できないから
皆の涙の理由も理解できないのかな?
気持ちはわかるよ、なんとなく。
だけど泣くほどには至らなかった。
自分の感性を信じていればいいんだけど
涙が流れるほどの切なさを感じられなかった自分には
なんとなく、納得がいかない。


ああ、バイクで街をすっ飛ばしたい。
男に生まれてきていたら、ライダーになっていたかも。
でも現世は女に生まれ落ちたから別にいいや。


出口で台本が売っていて、
欲しかったのだけれどお財布をあけたら
なんと500円しか入っていなかったので諦めた。
それだけがちょっと心残り。