ゲルニカ


ピカソ
日本でも非常に有名な画家。
天才、
と称されることもしばしば。
そんなピカソゲルニカが、ここ
マドリッドで観れるらしい。


ソフィア王妃芸術センター


今日は日曜日、
日曜日は2時までなのだけど、
なんとタダで展示が観ることができるのです。
日本の美術館で日曜をタダにしたら
きっとものすごい人で溢れて
まったく作品を見ることはできないだろうな。
ピカソゲルニカ*1は、スペイン内戦中に
ナチスによって無差別空襲を受けたゲルニカという
町を主題に描いたピカソの大作である。


ヒロシマナガサキゲルニカ
この絵を目にしたスペイン人が
そんなことを口にしたそうだが、ゲルニカの空襲は
日本における原爆のように無差別で非人道的な空襲だったという意味なのかな。


で、絵です。


白と黒のモノトーンで描かれた作品、
縦3.5m、横7.8mの超大作。
ちょうど日本のツアー客もたくさんいたので
ちょっと日本語のガイドさんの話を盗み聞きしつつ
絵を鑑賞したのだけれども、まあ絵の解釈は人それぞれみたい。
ただ、この大きな絵からはずーんと
重低音のようなひびきが伝わってきた。


戦争の絵、といって私が真っ先に思い描いたのは
岡本太郎が原爆を描いた「明日の神話」なのだけど
あっちはもっとカラフルで、もっともっとでかくて
全然ピカソの絵とは違うんだけど、
ゲルニカを観ていたら急に「明日の神話」を思い出した。


愛は地球を救う


とか


キミが望めば戦争は終わる


なんていう寓話を簡単に信じられるほど子供じゃないし、
どんなに力強い素晴らしい絵が描けたところで
何かを大きく変えることはできないと思うけど
ピカソにしろ太郎さんにしろ、過去の芸術家たちが
戦争というもうどうしようもないものを目の当りにして
でも見て見ぬ振りをすることもできなくて
戦争をテーマに描いた作品に込められた悲痛な叫びのようなものは
やっぱりたくさんの人の心に、ずんと突き刺さる何かを持っていると思う。


スペインの地で、この絵に会えてよかった。

*1:ページの下のほうの外部リンクで画像がみれます