憧れのニッポン


そのお寿司屋さんには、2人のお嬢さんがいて、
今高校3年生と、1年生。
2人ともアメリカ生まれアメリカ育ちなくせに
両親とも日本人で家では日本語日本食のせいなのか
全くアメリカ色に染まっていなくて衝撃的だった。


お寿司屋さんに行く前に、妹さんに街を案内してもらったんだけど
我々旅行客的には、1ドルショップで
くっだらないものを売っているだけで大はしゃぎなのに
ほんとアメリカに冷めていて、
「日本の方が絶対いいもの売っている」ってずっと言ってた。
お嬢さん2人とも日本の大学に行こうと思っているらしい。
特に妹さんの日本への憧れ度は半端なものではなく、
ものすごかった。
オシャレなカフェを散策したい、行きつけのカフェを作りたい
電車で一目惚れしたい、電車の中で騒ぎたい
大学で勉強しないで遊びたい、可愛い服が着たい
毎日ケーキを買って食べたい、遊びたい。


すごい。


毎年夏休みにおばあちゃんの家のある日本に遊びに行っているらしく、
日本に行ったら何をするかをリストアップしているらしい。
正直日本の女子大生2人よりも絶対日本に詳しいと思った。
自由が丘のスイーツフォレストにも行ったらしい。
私、行ったことないんですけど。


日本にいると、「アメリカに留学したい!」
なんて話を良く聞くけど、こんなに日本に強い憧れを抱いているなんて意外。
両親が日本人っていうのもやはり大きいんだろうな、
確かに日本の学生は勉強なんて一切しないもんね。


日本だったら授業に休み時間があるからメールとかできるし、
と言っていた。アメリカは授業と授業の間が3分の移動時間しか無いらしい。
ってか、日本では休み時間あるくせに、授業中もメールしてるし。
移動3分じゃトイレも行けないね、って言ったら
授業中に行きたいって言えば行かせてもらえるけど恥ずかしいから絶対言えない
って言ってた。恥ずかしいとかいって、ちゃんと日本人だった。


でもきっと、日本の満員電車とか
絶対に、男性がさっとドアを開けてくれたりしない文化に浸ったら
いろいろ想像と違って幻滅すると思うけど。
でも確かに日本の方があきらかに楽しい学生生活を送れるとは思う。
勉強しなくても卒業はできるから、私のように。


お寿司をたくさんごちそうになった上に、
宿まで車で送ってもらったりして
本当にお世話になりっぱなしだった。
お嬢さんたちが日本の大学に進学したら、
東京案内でも何でもします!と言ったけど
妹さんのほうが詳しそうな気がしなくもない。


お寿司だけでなく、アメリカの文化とか
客観的に見た日本とか、いろんなことを考えさせれる体験だった。
おもしろかったな、
ただのツアーではなかなか知ることのできない
アメリカの裏側をチラ見できた感じ。