路上観察したい


ようやく行ってきました。
藤森建築と路上観察


藤森さんの建築を初めて観たのは
2年前の3月の終わり、
神長官守矢史料館。


なんだか素朴。
すごく温かい。
伝統が生まれるよりも前の、
なんの規制にも縛られないカタチ。


藤森さんの建築は
すごく仕上げを大事にしている。
今回の展示でも
一番初めにそのことに触れている。
そうなのだ、ここのフォルムがどうとか
ここの構造体がこうだとか
もちろんいろいろ大事にすべきことはあるけど
最終的にそれを使う人がいちばん触れる部分、
仕上げをどうするかで建築の表情は一変する。
そのくせ、仕上げを重要視する建築家は意外に少ないのである。


今回の展示のために、藤森さんが作った模型がいくつかある。
どの模型も、すごく素朴。
もう、大雑把。
でも、雰囲気をつかむにはすごく良い模型。


スチボで詳細に作ったってこの素材感は絶対に伝わらない。
ああ、いいな。
これなら、私も卒制できたかもとちょっと思う。
(20秒もしないうちにいや無理だなと思い返したけど)


さて。


今回の展示で一番良いのは、
藤森さんの建築よりも、やっぱりこっちでしょう。


路上観察学会


展示空間の中に設けられた
繭みたいな空間の中で、
ベネチアビエンナーレでも流された
映像が上映されている。


これがもう、絶妙なのですね。
路上だ、そこに何よりもすごいものがたくさん潜んでいる。
学会員の、解説がまた絶妙で
非常に面白くって笑ってしまう。


いいな、こんなふうに日々、
路上での発見を楽しむ余裕を持って生きたいな。


2時間ちょっと会場にいたけど
もっともっと観たいと思った。
特に最後の路上観察学会の展示には
萌えた。
特に、切符のパンチ屑の収集には、萌え。
ああそうだった、そんな時代があった、
もう、ICカードでピッ
そんな時代、便利だけど、
ああ、過去がちょっとうらやましくて、
何か泣きそうになった。