スノーマン


日本を襲う、大寒波、
東京にいると、そんなに大きな被害は被りません。
テレビを見ていると、雪国の人は本当に大変だと思います。
家がつぶれるかもしれないという恐怖、
何メートルも積みあがった雪の映像を見て
安部公房砂の女を思い出しました。
あの話の中の砂も恐ろしかったけど
雪は重い上に冷たく寒く、
砂を書き出すよりも格段に辛い作業だろうと感じました。
砂と雪とを比べるのもどうかと思うけど。


東京にはまだこれといった雪が降っていません。
雪はめったに降らないので、
雪が降るとワクワクしてしまいます。
私がまだまだ子供だからということもあると思いますが
やっぱりあのしんとした空気が好きです。
一瞬だけだけど、非現実世界を生きられるからかもしれません。
真っ白の世界を歩いていると、この世には自分しかいないような
そんな静かな錯覚に包まれる。
音がかき消されてしまい、空気がピンとしている。


雪が降ったって何にも変わらないのにね、
なんだか視覚的変化によって
何かが変わることを期待しているのかもしれません。


東京の雪はまだですかぃ?