アウェー


学校に到着して教室に入ると
「あおのちゃんおはよう、授業、終わったよ」と話しかけられる。
え!?まじっすか!
しょうがないので授業評価アンケートを書いて、そそくさと教室を出る。
はーあ、4単位の授業だから履修したけど、
最終課題、無理っぽいなあ...


今日はやる気のない日。
最近ずっとという話もあるけど。
でもこういう日に早くうちに帰っても
何もしないで寝ちゃうから、
今日もアウェーの街に行くことにした。


東京の下の方は、完全にアウェー。
大田区品川区、アウェー。
同様に東京の上の方や右の方もアウェーだけど
たぶん下の方が、一番アウェー。


そんなアウェーな街、シナガーワに二日連続参上。
今日は原美術館に足を運ぶ。

オラファー エリアソン 影の光
Olafur Eliasson Your light shadow
11/17〜3/5@原美術館
http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html

本当は2月までだった展示会ですが
好評で3月まで延長になった。
でも、早めにいかないとあっという間に終わってしまうので
勢いで、アウェーな街まで行ってきた。


彼の作品は、光のアートとでも言えばいいのだろうか、
仕組みはいたって簡単なのだけど
誰も見てこなかった光の一部を見せてくれる。
ここでは光だけど、広くいえば
我々を取り巻く全てのものは見方を変えるだけで
全く別の局面を見せるということを伝えているのだと思う。


人はなぜ芸術を見ようとするのだろう。
我々の生活になくてもいいもの。
本にしろ、漫画にしろ、映画にしろ、お笑いにしろ
生命活動に直接的に関係のない様々なことが
我々の周りを取り巻いている。
その存在意義を考えた時にいつも思うのは
アーティストとはなんとはかない職業なんだろうということである。
自分の表現が認められることもあるし、
全く評価されないこともある。
しかも、有名になるということは
一部のお金持ちに認められるということである。
不安定な世界、明日の景色もよく分からないまま
創造することだけが求められる仕事。


私には耐えられないだろうな
といっても何も伝えたい溢れんばかりの想いを持ち合わせていないから
取越し苦労なのだけれど
でも、そんな私をアウェーの地まで運んできてしまう力が
芸術には存在するのだから
やっぱりすごい仕事だと思った。