SANAA
妹島和代と西沢立衛の建築ユニット
SANAAの講演会に行ってきた。
品川で行われた無料の講演会。
SANAAの最新のプロジェクトを語るというもので、
お二人が交代でプロジェクトの概要を語っていた。
四角
ガラス
白
ゆるやか
これらのものが彼らの特性だと思うけど
SANAAで、二人が共同で取り組む意義って何なんだろう。
二人が特に仲いいようにも見えないし
二人の方が知名度が上がるのかな?
さすがに質問でそんなこと聞けないよなと思った。
直島にも美術館を建てるらしい。
これはまた直島に行きたい度が上がってしまった。
でも竣工するのは来年以降のようでした。
SANAAのようなプロジェクトは
コンペで勝ち取るものだからやはり
意匠的に優れたものが多い。
でも、存在感がありすぎず、建築それ自体が
主張し過ぎていないのはやはり
その色や素材の使い方なのだろうか。
美しいものは必ずしも機能的だとは思わないし
ガラスの建築はどの程度冷暖房コストがかかるのかよくわからない。
建築は本当に様々な点から配慮しなければならないから
何かが優れていたらきっとどこかで破綻してくるのだろう。
建築家として成功する人はなんだろう、
もちろん才能は絶対条件だろうけど
運や環境も大きい世界だと思う。
自分の知り合いが将来有名建築家になったりするのかな
ってなことを考えるととてもわくわくする。
そんな日がいつか来るように
もうすこし今のうちに友達を増やしておこうか。
有名建築家の手がけた
有名な建築物が世の中には存在するけれど
それは全体の1%にも満たないだろう。
大半は無名の建築家の手がけた建物で、
街というものは無名の建築物によって構成されている。
そういうことを考えると、私は有名建築家よりもむしろ
無名のものの方が興味深い。
街がどうやって広がっていくのか、
たくさんの無秩序なビル、マンション、建て売り住宅。
たまに意匠的に優れた建築が一つ紛れ込んでいたとしても
それは一つにすぎず、
大量の雑然としたものの中で、ぽっかり浮いていたりする。
なんだかなあ、雑然とした街の解消には
雑然としないように大規模に計画する必要があると思うけど
結局のところ、広がりすぎた都市は
もはや計画なんかでは制御しきれないような気もする。
そんな混沌の中に
きっと建築の面白さというものも隠れているのだろうけど
あー、私には見つけ出せないな、今までもこれからも。
でも、美しいものは好きだ、
居心地のいい環境が好きだ、
私は作る側じゃなくて
心地よい環境で、
生きていきたいだけなんだ。