ものすごくギリギリのところで何かが何かにつながっている


せっかく京都近代美術館に来たので、常設展も見ることにした。
私が潜っている早稲田の授業の中で「DADA」について講義を受けたので
ここにデュシャンの作品が展示してあると聞いてちょっぴり心躍らせてきた。


たくさんの作品の中で、私が大感動したのは

ものの成り行き (ヴィデオ・テープ) フィッシュリ&ヴァイス

言ってみれば、ピタゴラスイッチみたいな装置。
ものを使ったドミノ倒しのようなもの。
しかし、その仕組みがものすごく危うくて、
今にも止まってしまいそうで、
1つ1つのつながりも非常に曖昧なもので、
例えば、タイヤのようなものが転がってきて、箱にぶつかると
箱一杯に入っていた泡上の液体がゆらぁ〜っと静かに溢れてゆっくり
箱の外に流れ出て、その泡がある一定の量溢れ出ることによって
次のものがゆっくりと押されて転がりだす、という感じ。
ほかにも液体同士を化学反応させることで発生した気体によって
次のものが動きさしたり、
とにかくピタゴラスイッチのようにきれいで簡潔でわかりやすいものでは全くなかった。


でも、これこそものの成り行きだと思った。
いろんなものが気がつかないくらいかすかなところで接点を持っていて、
だれかのなにかがまた別の誰かに影響する、という小さなことが
毎日毎日ものすごい頻度で発生していて、特に最終的に意味がある訳でもない。


わたしはひとりで大感動していました。
もし機会があれば皆さん見てみてください。
ピタゴラスイッチが好きな人にはものすごくオススメです。