想像力


私には想像力が無い。
建築を勉強していく過程で、想像力が欠如していることは致命的だと思う。
去年の夏にオープンデスクに参加したとき、
そこの事務所の所長さんに、あおちゃんの
家のイメージ、街のイメージはどんなもの?って聞かれた。
私はどうしても家というものを思い浮かべたときに
自分の生まれ育った環境しか浮かんでこない。


私の中の家のイメージというのはごく限られたもの。
3DKの、ダンチの一室という、極めて狭小な空間。
一戸建ての家ですらうまくイメージすることができない。
建築家なんて誰かの家をつくるのが仕事で、
自分と趣味の違う人の、自分と生活レベルの違う人の
自分と違う国の人の、自分の苦手な人の、
ありとあらゆる人の生活を想像し、想定し、
その人にあった家づくりをしなくてはいけない。


で、私は注文住宅を建てられる家庭の想像ができない。
そこに住むであろう人々の生活を想像できない。
小さい頃からたくさんいい建築を見てきたわけでもないし、
その上妄想することもできないので、他人の生活を頭に描けない。


さて、今回のインテリアの課題は青山の一等地に建つマンションのリフォーム案。
こんなところに月40万の家賃を納める人の生活ってどんなんだろう。
月収100万以上の生活、うーん...
そんな人が何を考えて生きているのかなんてわからん。
想像してもものすごく虚しくなってくるんですけど。
改めて自分は他人の家を設計するような仕事は向いていないなと思います。
と、愚痴ったって仕方ないので、さっさと課題を終わらせてしまおう。