はがれなかった私


風邪を引いた。
一年半ぶりに。
ちょっといろいろ詰め込みすぎたのだろうな、
体からの悲鳴が聞こえた。


非常にだるかったので寝ていたら
これまた一年半ぶりくらいの金縛り。
金縛りの最中に、自分から自分が
めりめりってはがれそうになることがよくあって
一般的に幽体離脱ってやつなのかは知らないけど
変な感触なんだよな、はがれようとしている部分は
ヘリウムで満たされた風船みたいに、
いや、しっかり空気を入れた浮き輪を
水に沈めたときに浮き上がろうとする反力みたいに
とにかくはがれることが自然なのだと言わんばかりの勢いで
上へ上へと浮き上がろうとする。


で、わたしは必死に抵抗してはがれまいと努めていて
力を抜いたらいったいどうなっちゃうんだろうと思いながらも
なんとなく怖くて、いつもはがれまいと必死に体をこわばらせている。


幽体離脱というものがあるらしい


といううろ覚えの知識による、夢の続きなのだろうな。
実際にはがれるわけじゃないし、
はがれそうな自分と必死にはがれまいとしている自分を
さらに客観的に見ている自分の3人の自分がいるんだよな、
だから夢なのだとは思う。
でもあの感覚だけは妙にリアルで、とにかく今のところ
はがれないように金縛られながらも抵抗してみる。


夏でただでさえ暑いのに、熱っぽいって結構つらい。
エアコンのあたり過ぎに気をつけてって
うちにエアコンは無いんだけどな。
とにかく午後から力学の勉強をしたいな。


いまはテストが終わってからやりたいことをあれこれ考えて
ワクワクすることでなんとか風邪のだるさを吹き飛ばすしかない。