なにげないもの


意味の無い会話が
世の中にはあふれていると思う。
自分の日々話している内容も
その大半が意味の無い言葉。
いや、むしろ全部かもしれない。

なにげないもの
http://www.kite-web.jp/kitesbox.html

知り合いの出ることになったこの劇を見に行った。
さすがは直ちゃん、チケットすぐ売れちゃうのな。
あ、もちろん知り合いとは森山直太朗のことではないです。
チケットはすぐ完売だったみたいですけど
なんとかキャンセル分のチケットを手に入れて
初日の初回を観ることができました。


設定も特にないし
お話じゃないし
演劇、であるかもよくわからない
とにかく無秩序だ、何か言いたいことがあるのか?
なにげないとはいかなることなのだろうか。
無機質な空間で行われる無機質な他愛も無い会話。


なんか、夢を見ていたようだ。
だから起きたらすぐに忘れちゃう。
なにげないとは、夢のようなものに近いのだね。
真っ赤な服に、真っ赤な照明を当てると
白く見えるということがわかった。
あとは、劇を見たことをすぐ忘れちゃえるくらい
なにげない劇だった。
記憶に残らないことが
なにげなさなのだとしたならば
この劇は成功したということになるのだろう。


何とも変な感じだ、
2時間かけてなにげない体験をしたのだ。
でもべつにそれがものすごく嫌だったとか
苦痛だったというわけでもなくて、
もちろんものすごく心地よかったわけでもないけど、
なにげないって、たしかにこんな感じかもしれないな。


知り合いに、手みやげを置いて帰ったけど、
落ち着いて考えると、くだらなすぎたかもしれない。
もうすこし、なにげないものをチョイスすれば良かったかな。


いやだ、なにげなさよりも
ついついおもしろさを選んでしまう。