あなたはダリでしょう


ダリが好きだ、
なんて言ったら頭がおかしいと思われるから生涯の秘密。


今日は上野の森美術館ダリ回顧展を観に行きました。
ダリの絵、というかシュールレアリスムがわりと好きみたいです。
ダリ展はものすごく混むって聞いていたので、
平日の4時すぎに行きました。
まあ決して空いてはいなかったけど、きっと空いている方なんだとは思う。


ダリの絵は、一枚の中にたくさんの要素が詰まっている。
手前のモチーフの、もっともっと奥に広がる別の世界。
その、細部の小さい世界をじっと見つめていると、
自分が絵の中に吸い込まれていくような、奇妙な錯覚に陥る。


ダリの作品はやたらタイトルが長いものが多いけど、
でもそれは他の作家に比べてよっぽど丁寧なんだと思う。
タイトルでパッと見さっぱり伝わらない絵の解説をしてくれている。
もちろん全く理解はできないけれども。


寺山修司が著書の中でダリの美術は「表面への懐疑」だと語っていたが、
ダリの描くものは皆、表面はあるけど実態がないような
そんな印象を受ける。


柔らかい感じの自画像(タイトル忘れた)が、
表面のもつもろさみたいなものをよく表している気がして、けっこう好きだった。


図録を買おうか迷ったけど、
私が欲しいのはダリの絵であって、
その写真を表面にコピーした紙を束ねた本が
欲しいわけでは決してないのでやめておいた。
図録を保有してもダリの作品は手に入らないし、
むしろ遠ざかってしまいそうだったから。


旅行でスペインのフィゲラスを通過したのだが、
美術館に立ち寄る時間はなかった。
ああ、やっぱり行けばよかったなあ、と、今更ちょっと後悔。

スペインを周ってみて、
スペインにピカソとかガウディとかダリとか、
天才とか奇才と称される芸術家が多いのは、
どんな人をも受け入れてくれる、
寛大な文化があるからなのかもしれないと思った。


平日の16時以降がオススメですね。
間違っても土日に足を運んではいけないと思う。