かつてそこにあった時代


青山円形劇場へ、ナイロン100℃
犬は鎖に繋ぐべからず



円形劇場、ほんとに円形で、
舞台中央がくるくる回って
基本的に舞台装置はそれだけなんだけど
全方向から見られている中で
だからこそできる表現というものが良かった。


岸田国士
正直岸田戯曲賞なるものの存在は知っていたものの、
肝心の岸田国士さんのことは全くの無知でござんした。
大正末期に、日本で最初に近代的な台詞を書いた劇作家で、
岸田今日子さんのお父様なんですね。知らなかった。


短編を、つなげて紡いでいく、
そんな構成だったけれど、
特に違和感もなく、強いていえば
舞台転換のときの音楽が
若干、違ってたかもしれない。
ポップな雰囲気はいいのだけれど、チョイスがちょっと。
これはあくまで私の主観だけれども。


出てくる人や、その台詞は、
時代は違えども、現代に通じていて、
結局携帯があろうと無かろうと
パソコンがあろうと無かろうと
ミクシィでつながっていようといまいと
人は人で、昔も今も一緒。


屋上庭園、とか、
隣の花、とか
別の環境をうらやんだり自分を卑下したり
くやしかったり
ひとが抱く感情なんて
時代が変われども、古くなることなんぞ無いのだな。


緒川たまきは、何だ?
奇麗すぎるし、役にはまりすぎているし
着物に合い過ぎだしあれで35歳か...
ほんとアンドロイドみたい。
うまくできすぎていてちょっと怖い。


衣装は豆千代さん。
かわいい。
お着物着てみたい。
でも汗っかきだからこの季節は無理、
多分浴衣でも無理。