なきまくり


地元の映画館へ。
めぐみー引き裂かれた家族の30年


予告編を見て、
大粒の涙が3粒こぼれた。
予告編で泣いたのは、初めてだったかもしれない。


北朝鮮による、拉致問題
家族が帰ってきて、5年が経つ。
何が変わった?
何が解決した?


家族の苦しみは、30年。
ただただ娘に会いたいだけ、
それだけなのに、国とか政治とか核とか経済制裁とか。
複雑にしているのは何だろう、誰だろう、
そこに写されているのは
ただただ会いたいという思いだけ。


何が悪だとか誰が正しいとか
もはやよくわからない、ただ、哀しい。
しかし人は強いものだと思った。
どんなに絶望的でも、どんなに世間が冷たくても
ただただただただ会いたいという思いが
家族を突き動かしている。


自分だったら、と思うと
こんなに強く生きられるものなのだろうかと思う。
こんなに絶望に近い状況の中で、
気丈にふるまって生きている家族の姿が
なんだかもう、なんだろう、
涙が出過ぎて、鼻水が出過ぎて
泣きすぎて鼻が詰まって息が苦しくてしょうがなかった。


めぐみさんは、仮に今も生きているとして
両親と会うことはできるのだろうか。
可能性としてものすごく低くたって、
両親はずっとずっとずっとずっと
希望を捨てないで生きていくのだろう。


劇中に流れる、めぐみさんが歌っている歌が
流浪の民だなんて、
悲劇なのか喜劇なのか
こんな酷な皮肉があっていいものなのだろうかと思った。